98は国産で丈夫に作られていると言われているが、実際、滅多に故障しない。寿命が長い。フロッピーディスクドライブなど可動部分やゴム部品の使われているものは仕方ないが、ハードディスクは壊れない。FDが壊れたら、RDISKでシリアル接続するか、TEENでLAN接続すれば良い。そうやって、多くの98が多くの同業者を支えている。
しかし、最近、たて続けに4台の98が壊れた。いずれもマザーボードの故障であり、FDやHDDがぃかれたのではない。その98とは、PC-9821Neである。中古販売店でもこの9821Neは群を抜いて高値である。なぜならこの機種は、110pin拡張バス内蔵で、拡張ユニットをつなぐことでGPIBボードが使えるのだ。液晶ディスプレイ+GPIB の組み合わせは、9801NC/X(遅い)か、9821Es(品薄)か、EPSONのラップトップのみに許されたゴージャス仕様である。
そのNeがなぜ何台も崩壊し続けるのか。
単なる寿命とは考えにくい。他の98は問題なく動き続けているからだ。壊れた4台に共通しているのは、いずれもCPUを高速の486DXに換装していることだ。
この高速CPUは数値演算プロセッサ内蔵タイプでクロックも4倍で、確かに速い。しかしその分、発熱もすさまじい。裏蓋をさわるとやけどしそうである。当時のノートマシンは未だはファンレスであったため、この換装CPUの熱がマザーボードのオンボードメモリや電解コンデンサに悪影響を及ぼして何台ものNeを崩壊に至らしめたのではないだろうか。
解釈はともかく現在非常に困っている。