magcupの日記

何でも引き付けるカップ、magcup

ナスレディン・ホジャの登場する英語テキスト

中学校の一年生の終り頃に、どこぞの洋書業者が校内に英語の本を売りに来ていて、たまたま手にとった"Intermediate Stories for Reproduction, L. A. Hill"が一冊数百円と安かったので、何とは無しに、そのペーパーバックを購入した記憶がある。三十年以上前のことだ。
未だ、関係代名詞も習う前だったので、読み始めた当初は、文法がさっぱりわからず放置してあったのだが半年後くらいに母親にせかされて少し読み出した。
彼女は昔の辞書を持ち出して来て「〜, who は『何何するところの』って訳すんだれ」と、勿体ぶって話していた声が今も耳に残っている。
その母親は1978年に亡くなり、昨夏、弔いおさめの三十三回忌を済ませた。

さて、また英語小読本の話になるが、しばらくして、ようやく一話を読み終え(手紙の代筆を頼まれたナスレディンが、字がかけないのを隠すのに、自分で持って行って読んであげないといけないから高くつく、とおかしな言い訳をする話)、いわゆるオチのある小話であることがわかったので、どんどん面白くなって来て、紀伊国屋で他の巻を数冊買い込んで読み始めた。
どうしてもわからないところが出てきたので、冬休みに中学校の先生のところに聞きに行くと、先生も大層面白がって、とうとう、そのL. A. Hillのテキストを学年全体の副教材として導入してしまった。いわゆるラピッドリーディングのための読本なのだが、当時の生徒の中には、どうしても一語一語、辞書で確かめながら英訳していく者もいて「あぁ、ここが英語が出来るようになるかどうかの別れ目なのだな」と実感した。
当時の先生の、

訳はい〜から結局どういう話なんだ!

という質問が忘れられない。いま、Amazonを見ると、

  • Elementary Stories for Reproduction 1,2
  • Introductory Stories for Reproduction 1,2
  • Intermediate Stories for Reproduction 1,2
  • Advanced Stories for Reproduction 1,2

と全八巻出ている。ElementaryとIntroductoryのどちらが初級者むけなのだろうか、、、。そしてReproductionという語の意味がわからない。昔話を再現したということなのだろうか。

(父の想い出)